ちょっとナオ帳

なんだかまた書きたくなりました。それだけです。

「ゆとり世代」とつい言ってしまうこと

「棒」「帽」

・安倍公房の『棒』という小説についてブログに書いている時に、ふと「棒」という漢字を間違って書く生徒さんが前より多くなったなあと感じていたことを思い出しました。右側の中の、「二」に「I」を、「十」と書くパターンがほとんどですが。そういえば、先日(いわゆる偏差値的にはかなり高い)某国立大学に行ったとき、「帽」の右側を「日」を二つ重ねて書かれていた張り紙を見て、うーんと考えてしまいました。

 

・これらのことをゆとり世代」だからと片付けるにはあまりにも短絡的すぎる気がします。確かに、ドリルを前ほどしていない(つまり反復練習や書き取りの宿題が少なかった)「ゆとり」教育の影響も原因の一つかもしれませんが、私はもしかしたら「今まで誰にも訂正されたことがないのでは」と考えているのです。

 

・誰にでも間違えて覚え続けていることがあります。私も「論」という漢字を大学時代に教授に指摘されるまで(横棒の「一」を貫いて書いていました)間違いに気づきませんでした。なんともお恥ずかしい限りです。簡単な漢字なのに、不思議にもそれまで一度も指摘されてこなかったのです。

 

・漢字の力が低下していると言われている背景に、PCや携帯ですぐ変換し、手書きをしないことはよく言われていることですが、どこかで間違いを指摘し、正しい漢字を見せることがなされていない…ちょっと危機感です。

 

「ゆとり」ということばで、最近のテレビでキャッチしたことばです。

その1:ある若手俳優に、Q「俳優でなかったら何になりたかったか」と尋ねたところ、A「ニートになりたかった」そのことに対して、「さすが、ゆとり教育の影響ですね」というニュアンス。

 

・その2:AKB48のある女性のタイピングの速さについて、「驚きべきゆとり世代の実力」と評価したことば。

 

・その1はやや揶揄した意味合いに聞き取れるかな。その2の例は「ゆとり」に対して、マスコミ等でプラスの意味で使われた、珍しい例かも。

 

ゆとり世代の親は、新人類と言われた世代の人も多数ですが、「さすが、新人類!」と言われたことは、ないような……。

 

「ニート」って言うな! (光文社新書)

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