太宰暦!? 9/13の東京新聞のコラム「筆洗」の記事を読んで思ったこと
作家の久世光彦さんには、3つの元号があったことが記事になっています。それは、西暦と元号に加えて「太宰暦」というものです。
作家久世光彦さんは、テレビのプロデューサーとしても、数々のヒット作を世に送り出した方です。1970年代ですので、『寺内貫太郎一家』や『時間ですよ』が代表作であるとドラマの名前を挙げても、?となってしまうかもしれません。
寺内貫太郎一家名シーン!樹木希林の ジュリ~ - YouTube
50歳を過ぎてから文筆活動の中で、第111回と第120回の2回、直木賞の候補になり、第111回候補作の『一九三四年冬ー乱歩』は、第7回山本周五郎賞を受賞しています。また、第23回と第28回の2回、泉鏡花文学賞の候補となり、第29回は受賞しました。
第120回直木賞候補作
第23回泉鏡花文学賞候補作
第28回泉鏡花文学賞候補作
第29回泉鏡花文学賞
作家としても華々しい活躍をされた久世さんにも太宰治は大きな影響を与えていたということがわかります。太宰暦の始まりは、
太宰元年は一九四八(昭和二十三)年。その年に太宰は自殺しているが、元年としたのは久世さんが太宰作品に初めて触れた年だからである。「優しくて凶暴な太宰に蹂躙(じゅうりん)された年」。中一の久世さんをそれほどに魅了した
太宰に蹂躙された ・・・
思春期の入口で、無抵抗のままに完全に制圧された状態だったのでしょうか。久世さんにも、このようなエピソードがあります。
17歳の高校生の頃に出会った、10歳年上の人妻との恋愛…。いやはや、何とも早熟。私の胸が、やたらもそもそします。
久世さんが大学に入ったのは、「太宰9年」。この記事に感化されて、ちょっと考えてみました。〈私に、久世さんのような、自分の礎となる物事との強烈な出会いの始めを「元年」として、自分史を語れるものはあるだろうか?〉
うーん、うーん、うーん・・・・・・ガンダム!?
太宰や久世さんの人生を彩る「肉」の歴史とも言える恋愛の生臭さに、魅力よりも怖さを覚えます。それより、架空の宇宙世紀でリアルを感じる遊びのほうが、安全。
今日も、ガンダムはりりしい姿でありました。