谷崎潤一郎の創作ノートが見つかった!
中学生の頃に、『春琴抄』を読みました。美しくてわがままな春琴。顔に傷を負った春琴を見ないでいいように、佐助が自分の目を刺して、春琴と同じように盲目になる気持ちが全くわかりませんでした。
『細雪』も読みました。美しい四姉妹が、ピンチでも優雅に振舞っているように見えて、さすが、いとはん、こいさんと呼ばれる人らやと思っていました。
『痴人の愛』も読みました。もう、お手上げでした。
何分にも、中学生でしたので、深くはわかりませんでした。とにかくちょっと気の強い、美しい女性を描く谷崎潤一郎という作家の視線が、ストレートではない、何か絡みつくような、粘り気のあるものに感じられて、ぞっとしました。
著名な作家の死後、発見されるものがまだまだ出てきそうです。『細雪』が元は『三寒四温』だったかもしれないと知ると、あの四姉妹の雰囲気ががらりと変わってしまいます。
三浦友和さんと山口百恵さんの共演ですね。三浦友和さんの「佐助」っぷりが、半端なく、春琴のためなら、何でもする、本物の「佐助」です。
細雪 岸恵子、佐久間良子、吉永小百合、古手川祐子、伊丹十三、石坂浩二 - YouTube
もうこの四姉妹のお美しいこと。関西弁のステキなこと。男性俳優陣も色っぽいの…。谷崎潤一郎の世界観にぴったりと合うキャストです。
文豪漱石は、まだ読まれている方だとは思いますが、谷崎潤一郎となると、なかなかお若い方はご存じないかもしれません。
国語の教科書に掲載されているのは、『陰影礼賛』です。さすがに、『春琴抄』や『痴人の愛』は、刺激的…。
耽美を理解するには、まだまだ修行が足りない私です。