ちょっとナオ帳

なんだかまた書きたくなりました。それだけです。

「『道徳』を教科に格上げ」って、本気ですか?

「道徳、成績評価対象に」:朝日新聞 2013年11月12日(火)

・大学入試改革「人物本位」入試に次いで、今度は義務教育で物議を醸しだしそうな気配です。

 

・でも、結局、決まるのでしょう。「みんないい子になるんですよ」的な教育政策に走っている理由は何でしょうか。「ゆとり」の揺り戻しにしては、少々コントロールがきついと感じています。

 

・「道徳」の検定教科書の導入は、教科書作成段階から、「良いこと」が大前提の、昔ながらの勧善懲悪となって、ディスカッションさえもできなくなる、全員一致の価値観が大切にされて、「はい!みんないい子ね!」になってしまいそうです。

 

・いくら「道徳教育の充実に関する懇談会」報告案で「多様な価値観を反映した教科書を認める」といっても、「検定」をクリアしたものの中から選ぶのですから、副読本とはその意味合いが全く違うでしょう。

 

・さらに、教科である以上、評価をします。記述による評価の場合、どのような観点で、何を評価するのでしょうか。生徒の「道徳性」でしょうか?

 

・評価者は「道徳」を受け持つ担任です。ああ、また、担任への負担が増える…

 

・学校は基本的に「性善説」です。そう考えなくては、教師の仕事は成立しないーーこの頃は、それを覆すようなことが日常化してしまい、教育の現場は混乱しています。

 

・教師を長く続ける間に、何度かの教育制度の改革に対応することになります。

社会も自分も生徒も変わる中で、変わらないものは何か\ーー学校は「性善説」の立場であるということーー

 

・だから、怖いのです。「道徳」の教科格上げ。(「格上げ」という新聞の小見出しも違和感です)

 

・今後、教員養成課程で「道徳」の履修単位数の増加も検討されるとのこと。「学校教育」「教師教育」を考える日々が続いています。

 

 

 

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