ちょっとナオ帳

なんだかまた書きたくなりました。それだけです。

「NEWS ZERO 」又吉直樹さん、登場してましたね。

宮城県石巻市雄勝中学校で行った又吉直樹さんの特別授業の様子をTVで観ました。

 

震災から5年。図書館がなく、本来ならば、中学校に6000冊ぐらいあってもよいはずの本の数は、現在2000冊ぐらいだそうです。蔵書数が少ないと、読みたい本、読みたくなる本の選択の幅は制限されてしまいます。

 

そのような環境にある中学校に、又吉さんは、読書の楽しさを伝えるために、ねじめ正一さんの『長嶋少年』を用意していました。

 

長嶋少年 (文春文庫)

長嶋少年 (文春文庫)

 

 

又吉さんはこの本について、主人公の小学生は野球が大好きで、長嶋に憧れ、恵まれない家庭環境の中でも、夢を持ち続けることの大切さが伝わると紹介していました。

 

絶望にも近い経験をしたり、困難な状況がずっと続いたりする中で、夢や希望を持ち、語ることほど難しいことはないと思います。そんな時に、どのような本、音楽、映画などが痛む心に寄り添うことができるのでしょうか。

 

選択は、自分の経験の中から行われます。又吉さんがこの本の主人公に共鳴したことが、この中学校の学生さんの読書感想文でさらに共有されているように感じました。感想文の題名は「なりきること」。憧れは努力することや挑戦することを後押ししてくれます。

 

ところが、同じ局で、子供たちの憧れの人が、覚醒剤だの野球賭博だの、もう、うんざりのニュースを伝えます。

 

彼らにも少年時代に「憧れの人」がいたはず。その憧れの人に近づいたとでも思ったのでしょうか。

 

4月から「NEWS ZERO」で、月1回キャスターを務める又吉さんのテーマは「働く」だそうです。なぜ、そのテーマなのか、ちょっと意外でしたが、楽しみです。