いづれの御時にか
石山寺 11月23日の夜
ライトアップされた紅葉
めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに 雲隠れにし 夜半の月かな
「 久しぶりに、偶然にめぐりあって見たのが、幼友達であったかどうかも見分けがつかないうちに、雲に隠れた夜中の月のように、あわただしく姿をかくしたあなたでしたよ」
・石山寺は、紫式部ゆかりの寺として知られています。「めぐりあひて」は百人一首におさめられている歌です。(これは恋の歌ではありません。)
・紅葉もいいけど、私の本当の目的は…
紫式部が『源氏物語』の構想を思いついたと伝えられている「源氏の間」の、十二単衣の紫式部さんではなく、ロボットクリエイター高橋智隆さん作ロボットMURASAKIに会うこと。
・建物の手前のボタンを押すと、説明をしてくれます。「クロイノ」や「キロボ」は男の子だと思うのですが、MURASAKIは女の子のロボット。「いづれの御時にか、女御・更衣あまたさぶらひ給ひけるなかに、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めき給ふありけり」と語ってくれます。
・参道には、五十四帖の名とその一文、画帖の一部を施した灯篭が並べられていました。
古典の教科書でおなじみの「若紫 」
・幻想的な雰囲気の中で、『源氏物語』に登場する、あの髭黒大将が、玉鬘との結婚を願って熱心に石山詣をしたことを思い出しました。