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ちょっとナオ帳

なんだかまた書きたくなりました。それだけです。

東下り

伊勢物語

・授業で教えている時は何とも思わなかった「東下り」の冒頭が、ここ2,3年前から頭にちょくちょく浮かぶようになりました。

 

・大学では、中古文学ど真ん中のゼミで、『蜻蛉日記』(古文の教科書によく登場する、今風にざっくりと簡単に内容を紹介すると、超エリート貴族藤原兼家さんを夫に持つ妻、藤原道綱母の不満・嫉妬・子供溺愛を綴った日記)や『枕草子』『源氏物語』はいろいろ学んできたけれど、あれ?『伊勢』すっとばしたかも。

 

昔、男ありけり。その男、、身をえうなきものに思ひなして、「京にはあらじ。東の方に住むべき国求めに。」とて行きけり。

 

・高校1年の古文ですね。作者は未詳(在原業平説が有望)。都が置かれた奈良や京都からみて、その当時の東方の国は未知の場所。なぜ自分を「えうなし(要無し)」…役に立たない、無用である存在だと思いこんだのでしょう。男は「自分は京にはおるまい。」とわずかな友人とともに自分の居場所を求めて東へ。

 

・もし「男」が在原業平だとしたら、官人だったのに何かしら、しでかした(やらかした)?。思い当たるのは、プレーボーイ(これは死語か)の業平、手を出してはいけない方々との熱愛や失恋。スキャンダルです。

 

・原文を助動詞や助詞など、文法処理に必死であったり、難語句の意味をとることに一所懸命だと、現代語訳だけで満足して、文中の人物への近寄りができず、深い読みからくる楽しさがなくなってしまいがちです。

 

・「東下り」の冒頭を部分を、自らが選択した、まったく違う環境に身をおくことで、自分の可能性を見つけるーーって考えるとかっこいい!?のでは。「東下り」が気になったのは、このように解釈したからなのかもしれません。

 

超訳百人一首 うた恋い。

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恋する伊勢物語 (ちくま文庫)

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