大学入試改革 「個性をいかに評価する」
朝日新聞 社説:2013年(平成25年)11月5日(火)
・注目した部分は
さきの国際成人力調査の結果をみると、今の日本の強みは、能力が粒ぞろいであることだ。日本は読解力も数的思考力も1位だった。学歴や職種にかかわらず得点が高かった。
だが、近年は学力試験のない推薦入試などが増えたことで、学力の底抜けが心配される。基礎テストの導入は、日本の強みを守るうえで有効だろう。
・「基礎」テストは基本教科の基礎学力を測るものですが、これはざっくりというと、教師の教え方があっているかを確認するものだと理解しておりました(教育再生実行会議によると)。朝日新聞の社説では「ペーパーテストをしない推薦入試などで、学力を見る資料にも使う」えっ、入試の学力判定に使うのですか???
・アジアの中には、小学生から到達度テストによってコースを振り分けていく教育がなされています。いい悪いは別にして、それと比較すると、高校での「基礎」「発展」がゆるく思えます。「発展」がセンター試験を改編したものであるならば、たとえ段階評価をしたところで、難関大学は段階の高いところでの勝負となり、結局一定の層、塊を作ることなります。グループは中と外で分けられ、その外から中を追い越すだけの材料が「人物」にあるかどうか。人物評価を点数であらわす以外に、どのような評価で合否判断ができるのですかね。
・「多彩な人材を育てる」と言っていますが、いくら少子化で学生数が減少すると言えども、大学が学生の「多彩さ」についていけないのではと危惧しています。
・国際成人力調査の結果は、久しぶりに日本の強みの復活で、なんとなく自信とプライドを取り戻したような気がしましたが、その世代は戦後日本でもっとも難しいといわれた教育課程で育った大人です。
・「人物本位」って嫌なことばです。不合格になったら「人物」を否定されたことになりませんか!?